食パン豆知識


意外と知らない食パンのあれこれ

意外と知らない食パンのあれこれ

パンの耳って正しい呼び名?

パンにも専門用語があります。
世間一般で「パンの耳」と呼んでいる部分は「クラスト」と言います。
ちなみに中身は「クラム」と呼びます。

四角い食パンと
山型の食パンって何か違う?

食パンはその形から大きくふたつに分類することができます。
ひとつは昔からよく見かけられた角食(角型食パン)と呼ばれるもの、もうひとつは山食(山型食パン)と呼ばれるものです。

山型食パンの画像

山型食パン

山のような形に膨らみ目も大きくてサクッと軽やかな食感。
型に入れてから蓋をせずに焼き上げるので水分もすくなく、生地も自由にひろがることができるためサクッとした食感となります。

角型食パンの画像

角型食パン

目が詰まって、生地はもっちりしっとり食感。
角形の食パンは型に入れてから蓋して焼き上げるため水分が逃げることができまないため、生地の密度が高く、水分も多く含んでいるので、もっちり、しっとりした食感となります。

形がこのように変わってくるのは焼き方に違いがあるからです。
どちらの食パンも型に入れて焼くのですが、角食の場合は上からふたをして焼くのに対して、山食の場合はふたをしないで焼くのです。
ふたをしないで焼く山食は、パン生地が上へと膨張するため山型になるのです。

焼き方の違いは単に形を変えるだけではありません。食感にも大きく影響するのです。

そもそも食パンって何?

色々な食パンの画像

結論から言うと、食パンとは「日本人に最もなじみのあるパン」です!
では、なぜ数あるパンの中で食パンが特別なのでしょうか?
それを探るために食パンの由来を紐解いてみましょう。

『名前の由来は主食用に食べるパンだから、デッサンで使う「消しパン」と区別するため』という説が一般的です。
食パンの始まりは文明開化(文久2年)のころ。イギリス人が海軍の兵や居留置の外国人向けに作り出したのが最初でした。イギリス人のロバート・クラークが営むヨコハマベーカリーの大型イギリス風山形や角型食パンは特に好評だったそうです。ただ、その頃の日本はコーヒーや紅茶もない時代。日本人にはパサパサしたパンは売れず、商売にならなかったといわれています。
その後、軍隊やミッションスクールなどから日本人の食事にパンが入り込み、出稼ぎ先の外国から学んだ人や戦争で日本にわたってきたロシア人、ドイツ人によってパン作りの技術は発達していったのでした。

とはいえ、全国の食卓にのるのはまだまだ先のこと。食パンが全国に広まったのは戦後の学校給食に使われたことがきっかけでした。その理由は食パンの製法が大量生産に向いていたからです。
学校給食を通して日本人の食卓に浸透していった食パン。今では日本の食に欠かすことのできなくなりました。
最近ではさまざまな職人さんたちによって、材料(産地など)にもこだわり、工程も発酵時間など技を極めた個性豊かな食パンが数多く作られ流ようになりました。食パン好きにはたまらない時代になっているのではないでしょうか。

食パンの食べごろって?

「何でも焼きたてが美味しい」とよく言われます。
確かに炊きたてのご飯はとても美味しいですし、焼きたてのお肉や魚も最高です。
でも、食パンは違います。

「アツアツの焼き立てではなく冷めたてが一番です!」

熱が完全に取れ、水分が周りへいきわたる8時間位がおススメ!
ふんわりもちっとした食感と小麦粉の甘みとうまみが引き立ちます。
オーブンから出したばかりの焼き立てのパンはおいしそうに見えますし、香りも食欲をそそります。でも、パンの場合はしっかり冷め切らないと、余分な水蒸気が残り、糊化した澱粉もベタっとしてしまっています。
また、よくやけた耳のこおばしい香りが冷める時間とともにパンの内部に浸透し、組織もだんだん落ち着いて弾力がでるのですさらに内部に残った水分は外へ抜け、外と中の固さの差がほどよくバランスよくなり一体化するのです。

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