パン派ですか？　ごはん派ですか？

あるアンケート調査によればパン派のほうがごはん派よりも多いそうです。忙しい朝に手軽なパンが選ばれているのでしょう。パン屋としてはとても嬉しい結果です。

手軽だからと選ばれているパンですが、手軽ならばどんなものでも良いのでしょうか？私たちはそうは思っていません。手軽だからこそ品質にこだわりたい！

朝ごはんは素晴らしい１日を送るためにもとても大切だと言われています。
そんな朝ごはんだからこそ、美味しいのは当然のこと。
私たちは、さらに安心で安全なパンをお届けしたいのです。

“だからこそパン屋は責任を強く持って
パン作りに励まなければいけないのだ”

パン屋の責任って？と思われる方もいらっしゃるでしょう。
例えば自宅で炊くお米には何の添加物も入っていません。一方パンはどうでしょうか。

原料表記をみればイーストフードや乳化剤など様々な原料が書かれています。
それらは、いわゆる食品添加物と呼ばれるものです。

さらに原料表記を見ていくと、マーガリン・ショートニングなどと書かれていることに気づくはずです。

マーガリン・ショートニングは食品添加物ではありませんが、液体の植物油脂に水素添加という化学処理をして製造されるものです。その過程でトランス脂肪酸というものが生成されます。

このトランス脂肪酸については近年、米国をはじめ世界的に危険性が指摘され、含有規制が進んでいる成分なのです。

日本では多くの人の食生活が和食中心の食生活ということもあり、欧米ほどトランス脂肪酸を摂取していないとして規制はありませんが、毎食でもパンを食べて頂きたいパン屋が和食の恩恵に甘えているようではパンの未来は無いように思うのです。

もちろん現在日本で使用されている食品添加物や加工油脂は厚生労働省に使用が認められた健康を損なう恐れがないとされるものですが、長い人類の歴史の中で食されてきたものとは明らかに異なるものなのです。

食の安全が注目されるようになってからというもの、食に対する価値観は実に多様なものになってきました。

食品添加物を避ける、動物性脂肪を避ける、糖質を避ける、グルテンを避ける、あるいは高価な物を避ける……など。

実に様々な考えを持つ方がいらっしゃいます。
さすがにそれら全てのご要望にお応えすることはできません。

そこで当工房のスタンスを
明確にする必要があると考えました。

●昔ながらの製法と素材にこだわり、食品添加物や加工油脂は使用しません。
●昔からあるバターはじめ乳製品は当工房の主要素材として使用します。
●キャリーオーバーによる添加物を避けるため、一から素材加工を行います。

さらに……。

１、安価なマーガリン・ショートニング・ファットスプレッド等の加工油脂は使用しない
２、便利なイーストフード・乳化剤・保存料・香料・着色料等の食品添加物は使用しない
３、手軽な冷凍生地等の既製品は使用しない

手間ひまを惜しまず、素材の味を最大限に活かした食パン作りに取り組んでいきます。

当工房の商品は少しお高く感じるかもしれませんが、素材には徹底してこだわり、利益は限界まで削り、包装資材にはコストをかけず、非常にコストパフォーマンスの高い商品となっています。

１週間経つとカビの生えてしまう賞味期限の短い食パンですが、“不自然”なものを避けたいお客様には自信をもっておすすめできるものとなっています。